注射は看護師が行う仕事の中でも非常に重要といえます。
適量の薬剤を上手に注入する他、患者にできるだけ痛みを感じさせないように配慮しなければいけません。
注射針を血管に丁度良く刺すスキルは知識だけでは得られないので実技は必須といえます。
新人の看護師は腕に注射を刺した痕が複数生じていることがありますが、これは自分の腕で練習した証拠です。
かつては自分の腕に注射を刺すのがスキルを磨く方法として主流でしたが、これは単に練習を重ねるだけではなく、注射針を刺されることで生じる痛みを忘れないようにする意味もあります。
しかし、何度も注射を刺すことで慢性的な痛みが生じ、仕事に支障をきたす可能性も否定できません。
そのため、近年では練習用の人形を使うケースが増えています。
コンピューターで注射針が刺さる深さや角度を認識するので効率的な練習が可能です。
その一方ですべての医療機関で導入されているとは限りません。
また、使用する薬剤によって注射針の太さが変わる他、血管の太さや位置も人によって多少の違いがあります。
肥満体形の人や高齢者は注射を刺すのに適した血管を見つけるのが難しい傾向があるので、人の体を使った基本的な練習は疎かにできないといえるでしょう。
看護師同士、あるいは医師に協力してもらって注射を上手に刺す練習を重ねることが重要といえます。
刺し過ぎによる痛みの慢性化や腕の機能への障害など、仕事に支障をきたす状態は避けることも忘れてはいけません。
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